抗生物質と副作用
抗生物質によくみられる副作用には、胃のむかつき、下痢
女性の腟(ちつ)真菌感染症などがあります。
場合によっては、腎臓、肝臓などの器官の機能を障害するような
重い副作用を起こすこともあります。
血液検査でこのような有害反応が出ていないか調べることができます。
抗生物質を使用すると大腸炎を起こすことがあります。
これは、拮抗していた常在菌が抗生物質によって死滅することで
クロストリジウム‐ディフィシルという細菌が増殖し、毒素をつくるために起こります。
抗生物質がアレルギー反応を起こすこともあります。
軽いものでは、かゆみのある発疹や軽い喘鳴(ぜんめい)
重いものにはアナフィラキシーと呼ばれる命にかかわるアレルギー反応があり
これはのどの腫れ、呼吸困難、血圧低下などを起こします。
実際にはアレルギーとは関係ない副作用を
特定の抗生物質に対するアレルギーと思って
診察時に申告している場合が多くみられますが
この両者を正しく区別することは大変重要です。
なぜなら、ある抗生物質に対するアレルギーがある人は
その薬はもちろん、組成の似た薬も使うことができないからです。
一方、軽い副作用が出ただけならば、組成の似た薬は使うことができるだけでなく
その薬自体も使い続けることができる場合もあります。
抗生物質を服用して不快な症状が出た場合は
まず受診してその重要性を調べてもらいましょう。